ちっちゃい手。 | 知らんがな。

ちっちゃい手。


今朝、家の最寄駅で電車を待ってたら
2、3歳のチビッコ10人ぐらいが、
3人の保育園の先生といっしょに電車を待っていた。

ベンチにみんな並んで腰をかけていたのだが
みんな、足が届いてない。
プランプランしていた。

とても、ほほえましい。

先生は、チビッコたちに電車にのるときの注意を
していた。

「はーい。みんな聞いてくださーい。
電車に乗るときは、お手手をつないで
下をみて、ゆっくり乗ってくださいねー。

ゆっくり乗っても、車掌さんが待ってくれるから
急がなくていいからねー。」

チビッコ:「はーい。」

「じゃあ、電車に乗ったらどうするのかなー?
電車に乗ったら、大きな声をだしたらだめですよ。
なんで、大きな声をだしたらだめなのかなー?」

チビッコA:「びっくりするから。」

ナイス回答。新しい。

「・・・。そうですねー。まわりの人たちがびっくりしちゃうから
大きな声はだしちゃだめですねー。」

そんなこんなで、電車がきた。

先生のいいつけを守って、チビッコたちは
お手手をつないで、下を見ながらじょうずに電車に乗った。

イスが空いてなかったので
チビッコたちは、みんな立っていた。

僕は、チビッコの横にたって新聞を読んでいた。

ちと揺れた。

僕ら大人にはどうってことのない揺れだが、
チビッコたちには、大きな揺れだ。

「みんな、危ないから、先生の足とか
近くにあるものにつかまってくださーい。」


「!」

その瞬間、僕のひざぐらいに
違和感を感じた。

ちっちゃい手が、僕のズボンを握ってる。

『先生の足じゃないですよー。』

一人、心の中で小声でつっこんだ。

もう一人のチビッコも、僕の足にもたれている。

僕は、動けない。

先生たちも、電車に乗ったチビッコたちの写真をとろうと集中していて
気づいていない。

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でも、悪い気はしない。

なんか、お父さんになった気分だ。

ちっこいのに、ズボンをひっぱられるのも
もたれかかられるのも、悪くはない。

これが、子供ができたら、かわいくてしょうがないという
感覚なのだろうか。

僕には、まだわからない。