マニキュア。 | 知らんがな。

マニキュア。

この前、会社で新人歓迎会があった。

いつもの、和風居酒屋に
20人ぐらいが集まった。

そこに同じチームだが、
働いている場所の違う友達
ツッチーもきていた。

ツッチーは、30歳独身
身長180cmぐらい
髪型は、訳あってボウズにして
今はそれが伸びた感じ。
性格は、やさしい「M」だ。
彼女はいない。
ナイスガイである。

モテるモテないで言うと
彼もやはりモテてない。

そんな、ツッチーと隣で飲んだ。

くだらない話で盛り上がっていた。

そんなときに、後輩の女の子が
ツッチーの指を見て

「あ、透明のマニキュア塗ってるじゃないですか!」

「誰に縫ってもらったんですか。あやしいな~。」

みたいなことを言っていた。

僕もみたら、ほんとに
できるかなのノッポさんの指みたいになってた。

「あれ、どうしたの?」

「彼女できた?」

と、その後輩と2人で
よくあるちゃかし系のノリで
聞きよってた。

そしたら、ツッチーは

「言ってなかったけ。俺、今友達と
その友達の彼女と住んでるのよ。」

「それで、その彼女が『塗らせて』
みたいなことを言ってきて・・・」

僕は、そこまで言われたとき
ツッチーを抱きしめた。

「ゴメン。ツッチー。」

そんな悲しい事実を言わしてしまって。

ツッチーにできてる訳がなかった。

一瞬でも、普通の若者をからかう感じで
ツッチーに対して接した僕たちが悪かった。

やはり、ツッチーはツッチーである。
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僕は、彼のかっこいい姿を知っている。

キルビルの衣装を身にまとって、
『海ガメの産卵』をやっていた勇姿を。